三つの鏡

すっかりコロナ前に戻った混雑する通勤電車で、手鏡を見ながら化粧をする女性を時折、見かける。メイク中に急停車したら…と思ったりするが、自分の姿を鏡に映して見るさまは古から変わらない。◆中国の名君とされる唐の第2代皇帝・太宗(李世良) と臣下の政治…

欧州で「日本のバラ」と呼ばれ人気

サザンカ 寒い冬に直径が6~8cmの白や赤の美しい花を咲かせる木がサザンカです。この植物は、ウメ、ロウバイ、スイセンとともに、雪の中でも花を咲かせる「雪中の四友」と呼ばれ、私たちの身近で庭木や生け垣として親しまれてきました。 子どもには童謡の「…

凡人とは

デンマークの哲学者キルケゴールは、著作『現代の批判』の中で“情熱のない時代は、ねたみが、傑出する人の足を引っ張り、人々を否定的に水平化する”と述べ、それを打破するには一人一人が「不動の宗教性を獲得するしかない」(桝田啓三郎訳)と強調した。▼こ…

フレッシュスタート効果

今年20歳を迎える女優の芦田愛菜が語った新年の抱負に感心した。3日に放送された「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」(テレビ朝日系)の中で「慮(る)」の一字を記し、思慮分別のある人、友達や周りの人に気遣いできる人になりたいと。◆新年や誕生日…

共感疲労

災害映像 共感疲労に注意 専門家「離れる時間持って」 能登半島地震以降、テレビやらSNSでは倒壊した家屋や火災で全焼した市街地の映像が連日流れている。自分の事として災害を捉え、精神的につらくなる「共感疲労」に陥る恐れもあるが、専門家は「映像から…

小さな障害は、笑いの種

池田先生は、スピーチやエッセーなどでモンゴメリと彼女の作品に光を当ててきた。 "アンの言葉"を通して先生が語った指針に、こうある。 「『わたしはね』『小さな障害は、笑いの種だと思い、大きな障害は、勝利の前兆だと考えられるようになったの』 大きな…

人生の主人公は、あなただよ

ギャルマインドで世界をハッピーに ──第2章「自己肯定感を上げる魔法のギャルワード」には励まされました。今の若い世代にとって、「自己肯定感」は大切なキーワードだと思います。 「人生の主人公はいつだって自分!」──このことを忘れないでほしいです。 …

大衆とともに

英国で1968年に、労働党内閣を倒すクーデターが計画され、そこに、第2次大戦の英雄であるマウントバッテン卿が関与していたとされた。しかし、彼は、民主主義を何より尊重するエリザベス女王の説得により、その企てを諦めたという。◆「民主主義(デモクラシー…

口は禍の門

人間関係はちょっとしたことで壊れてしまう。職場や家族、近隣などで悩みを抱えている人も多いだろう。◆「人間関係に関する調査」(クロス・マーケティング)によると、「とても重視している」「やや重視している」を合わせると68%、「リセットした/したい人が…

サソリとカエル

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者プリゴジン氏の不可解な死は、プーチン政権による「暗殺」「粛清」「公開処刑」などと、さまざまな臆測を呼んでいる。◆真相は闇の中だが、政敵や反体制派の不審死や暗殺を疑われる事件が続いてきただけに、政権が関与…

遊び心

滑り台を滑り降りるカラスに出くわした。まるで遊んでいるようにしか見えない。以前、知らずに巣へ近づいて背後から低空飛行で威嚇されたことがある。以来、苦手だったが、思わぬ一面に興味をそそられた。◆調べてみると、上昇気流に乗ってバランスをとったり…

二つの生き方

植物は動くことができない。種子が落ちたのが、どんな場所であろうと、その場で一生を終えるしかない。そんな植物は、二つの生き方を両立させている。▼一つは、自らが生息する環境の条件など、変えられないものは「受け入れる」。もう一つは、自分の体や成長…

学ばない者

日本最年長の現役プロサッカー選手・三浦知良氏は、こうつづる。「学ばない者は人のせいにする。学びつつある者は自分のせいにする。学ぶということを知っている者はだれのせいにもしない。僕は学び続ける人間でいたい」。56歳の今も活躍できる要因は、常に…

地道な挑戦

「未来の果」は「現在の因」にある。今日の地道な挑戦が栄光の歴史を築く。使命の舞台で朗らかに! 2023.7.21付 聖教新聞 わが友に贈る 「過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」 開目抄 御書全集P231

うそつきじゃなかった

こんげつの種どうしたら、この友を励ませるだろう」「どうしたら、あの友が笑顔になるだろう」、さらに「どうしたら、こうした難題を打開できるだろう」──真剣に、祈り、悩み、学び、智慧をしぼって行動していく。そうすれば、真心は必ず通じます。道は開か…

「法華経の将軍学」で勝て

長い人生の戦いにあって、途中には幾多の苦難がある。壁にぶつかる時もあろう。思いもよらぬ難関が立ちはだかる。だが、我らには「法華経の兵法」がある。ゆえに迷いなく、定めた決勝点を目指して、辛抱強く力走するのだ。◆「大阪の戦い」にあっては、毎朝、…

「走らない」

「二刀流」の大谷翔平選手は足も速いが、かつてプロ野球で"走らない"ことをめざした強打者がいた。1月に74歳で亡くなった門田博光さんだ。南海(現ソフトバンク)などで活躍。通算567本塁打は歴代3位、通算打点も3位、通算安打4位という大記録を残す 。◆門田さ…

ありのままに

こんげつの種 「信心はすごいよ!」とありのままに歓喜を語れば、既に立派な折伏である。その験を語る側も聞く側も、其に福徳の花を爛漫と咲かせる因を積んでいけるのだ。(『随筆 民衆凱歌の大行進』P102) 2023.2.26付 聖教新聞 創価家族の種まき絵本 VOL.10…

将棋の王将戦・名勝負に学ぶ

原点に立ち返り勇気の炎を 将棋の王将戦7番勝負が先月から始まっている。王将戦は、将棋の中で最高峰といわれる8大タイトル戦の一つ。本年は、史上最年少でタイトル五冠を持つ藤井聡太王将と、タイトル100期目に挑戦する羽生善治九段の戦いだ。 “羽生の挑戦”…

『論語』の一節に「文を以て友を会し、友を以て仁を輔く」とある。学問によって友人を集め、その友人によって自分の人格の成長を助けていく、との意だ。 <中 略>▼御書に「大風ふき候えども、つよきすけをかいぬればたおれず」(御書新版P1940・御書全集P14…

友情

こんげつの種 見えない心と心をつなげるのが友情です。それは利害でもない。立場でもない。かけ引きでもない。表面的なお付き合いでもない。本当の人間同士の真心で結びあった間柄です。人生において最も美しく、強く、尊いもの。それが友情です。(『青春対…

「キツネとオオカミ」

キツネとオオカミの友情を描いた『ごめんね ともだち』(偕成社)という絵本がある。ある日、ささいなことでけんかし、「ごめん」が言えず、互いにそっぽを向いた。▼だが、次第に自身の振る舞いを反省するように。キツネが涙をこぼすと、足元にいたアリがず…

ノーサイド

楕円球を追う闘士たちの戦いが終盤を迎えている。ラグビーは高校全国大会が7日、大学選手権が8日に決勝となる。そうした試合の直後の情景を描いたのがユーミンこと松任谷由実の「ノーサイド」。これを聴いて感極まり涙した日本代表選手もいたという。◆彼女が…

一人を大切にする

こんげつの種「一人を大切にする」ことは、その一人の人間が「救われる」ことで完結するのではありません。自身の無限の価値に目覚めるならば、今度は必ず、「救われる存在」から、人を「救う存在」へと変わっていく。「励まされる側」から「励ます側」にな…

これがあるから

学術者になる夢をかなえ、大学の教壇に立つ男子部員。だが、ここに至るまでは紆余曲折の歳月だった。病がきっかけで中学時代は不登校を経験。大けがをした高校時代は、同級生より卒業が1年遅れた。▼“病気やけがさえなかったら、スムーズに未来が開けたのに”…

原点

池田先生は「原点があれば、心は揺れない。何があっても、そこに返れば新しい力が湧く」と。報恩の心で使命の道を歩み抜く時、その足跡は必ず”希望の轍”となる。(壱) 2022.12.7付 聖教新聞 名字の言抜粋

繰り返し繰り返し

こんげつの種短時日の努力で、幸福を得られるものではない。信心も同じである。日々、繰り返し繰り返し、忍耐強い仏道修行があってこそ、永遠に崩れることのない幸福境涯が築かれていくのである。(『池田大作全集』第68巻 P341) 2022.11.27付 聖教新聞 創価…

六曜の力ラクリ

結婚式などのお祝いごとは、大安にしようと思う人が多いものだ。一方、お葬式は友引の日が避けられる。大安や友引は、六曜という暦の情報だ。六曜は、いったいどのように決められているのだろうか。 明治5年12月2日まで、日本は西洋とは異なる暦を使っていた…

使命果たすために今の苦悩がある

視覚と聴覚の両方に障がいのある盲ろう者として、2008年に東大で世界初の常勤大学教授に就任。自らの声と、母・令子さんが考案した「指点字」を使ってコミュニケーションを図りながら、「バリアフリー論」や「障害学」の研究を進め、盲ろう者の社会的支援に…

智慧と慈悲

こんげつの種 智慧があっても無慈悲では、生命は閉ざされている。また、それでは、本当の智慧ではない。慈悲があっても、智慧がなく、愚かであれば、自分も人も救えない。救えないなら本当に慈悲があるとは言えない。(『法華経の智慧』普及版<下>P48) 2022…