5.3は創価の元日

 本日は 「創価学会の日」「創価学会母の日」そして「婦人部」が「女性部」として新出発の日である。

 創価学会の前身である創価教育学会。その最後の総会は、いつ行われたか。
 それは昭和18年(1943年)の5月2日であった。東京・神田の教育会館に約700人が出席。これが、戦前の最後の総会である。
 牧口先生、戸田先生の逮捕の2カ月前。すでに当時、学会には、権力による弾圧の魔の手がしだいにのびてきていた。それでも勇敢に総会を開催した。弘教をし抜いた。
 牧口先生は、この最後の総会においても、日蓮大聖人の仏法の正義を、高らかに師子吼された。
 じつは、この総会があった5月ごろにも、すでに牧口先生は、約1週間にわたって留置され、取り調べを受けられた。逮捕される前、すでに“前哨戦”は始まっていたのである。
 総会の翌6月、宗門は、学会に対して神札を受けよと迫った。だが牧口先生は、私たちの師匠は、厳然とはねつけられた。
 “大聖人の教えと違うではないか! われわれは大聖人の教えを信奉しているのだ”――こう決然と戦い、殉難の道を選ばれたのである。
 その時に妥協すれば、難はなかったであろう。しかし、絶対に妥協されなかった。ここが重要なところである。
 <学会精神で>
 大聖人は「兄弟抄」に、こう仰せである。
 「いよいよ・をづる心ねすがた・をはすべからず」(御書P1084)――いよいよ、恐れる心根や姿があってはなりません――
 「がうじやう(強盛)にはがみ(切歯)をしてたゆ(弛)む心なかれ、例せば日蓮が平左衛門の尉がもとにて・うちふ(振)るま(舞)い・いゐしがごとく・すこしも・をづ(畏)る心なかれ」(同ページ)――信心強盛に強く歯をくいしばり、決してたゆむ心があってはなりません。たとえば日蓮が平左衛門尉の所で堂々と振る舞い、言いきったように、少しも恐れる心があってはなりません――
 悠然たる御本仏のお姿である。しかも門下の人数も少ないなかで――すさまじいまでの強き強き信念。これが真実の信仰の世界である。牧口先生は、この御書に仰せのとおり、少しも恐れなく、真実の大聖人の正統の誉れを永遠に刻まれたのである。
 ここに日蓮仏法の魂魄があり、学会精神があり、広宣流布の精神がある。このあとに続いていける私どもは、なんと幸せであろうか。この牧口先生のお心を、そのまま受け継がれて、戸田先生は、前代未聞の弘教の大闘争を開始された。その本格的な出発が、第二代会長に就任された昭和26年(1951年)5月3日である。
 あの創価教育学会の最後の総会から、8年のことであった。
 「5月2日」に終わり、「5月3日」に始まる――仏意仏勅の教団ゆえの、不思議なる妙法のリズムである。

  2021.4.30付 聖教新聞 「五月三日を貫く魂は勇気」より抜粋
 創価の元日 おめでとうございます。