DMV(デュアル・モード・ビークル)

 投打の「二刀流」で大活躍したエンゼルス大谷翔平選手が米アメリカン・リーグのMVPを獲得した。さて、こちらも世界初の“二刀流”だ。線路と道路の両方を走る「デュアル・モード・ビークルDMV)」が来月25日、待望の本格営業運行を開始する。
 ◆走行するのは四国東南部の海岸線沿い、徳島県海陽町の「阿波海南文化村」と高知県室戸市の「海の駅とろむ」を結ぶ約54キロの区間。マイクロバスを改造した車両が、阿波海南駅甲浦駅間の約10キロは線路を、他の区間は車輪をタイヤに切り替えて道路を走るという。
 ◆DMVの導入は、徳島県議会公明党などが積極的に推進。沿線自治体を中心に協議会が設立され、施設整備や試験走行を進めてきたが、コロナ禍に伴う遅れや安全性確保のため、運行開始が度々延期された。
◆それだけに地元の喜びは大きい。来月2日からインターネットによる乗車予約の受付も始まるが、過疎地域の“足”の確保、鉄道ファンの集客や室戸ユネスコ世界ジオパークなどへの観光客の誘致、災害支援での活用にも期待がかかる。 ◆大谷選手は打っても投げても、ファンを楽しませ元気にしてくれた。雄大な海が広がる景色を見ながら、あるときは鉄道で、あるときはバスで旅する世界初の乗り物にも、地域を元気にしてくれる夢を乗せたい。(祐)

 2021.11.29付 公明新聞 北斗七星

 この記事を読むまでこのような事業が進んでいることを全く知りませんでした。コロナが落ち着いたら是非行ってみたいです。