まず始める

 新しいことや苦手なことを始めようとすると、なんとなく、やる気が起こらない。そういうことは誰しもあるだろう。
▼そんな時、精神科医の大野裕さんは“まず始める”ことを心がけているという。「深く考えずにまず少し手をつけてみると、それをきっかけに気力がわいて、先に進めるようになることは多い」と(日本経済新聞8月31日付)
▼これは脳科学の視点からも効果的といわれる。人間の脳の重さは体重の2%ほどだが、体全体の25%ともいわれるエネルギーを使う。だから浪費しないよう、なるべく“今の状態”を維持しようとする。だが始めてしまえば、今度は“その状態”を保とうとする力が働くので、やる気を起こすためには“まず始める”ことが重要だ、と

 <後 略>

  2024.9.13付 聖教新聞 名字の言(抜粋)