"強き一念"に限界はない

急性リンパ性白血病----5年前、2歳のわが子の病名を告げられた一婦人。自らも病を抱え、絶望感に襲われた
▼泣き崩れる彼女に、夫は「泣くな。大丈夫、この子は勝つ」。確信の言葉も、未入会の、彼女には通じない。が「君まで倒れたら大変だ。今こそ一緒に題目を」と、夫に優しく促され、わが子の耳元で御本尊に題目を唱え始めた
▼友が次々と激励に。千羽鶴や寄せ書きが届く。地区の同志も懸命に唱題。友の真心に包まれ、希望が生まれた。「これで負けるわけがない。私の祈りで、この子を守る」。勇気がわき、彼女は進んで入会。子どもは医師も驚く回復ぶりで、1年の予定が5ヵ月で退院した
▼彼女は語る。「子どもの病が、家族の絆を強くし、仏法の偉大さを教えてくれました。人生の荒波に挑み、祈って乗り越えていく中で、すばらしい"宝物"を得た思いです」と
「祈り----それは、あきらめない勇気だ。自分には無理だとうなだれる惰弱さを叩き出す戦いだ。"現状は変えられる必ず"。確信を命の底に刻み込む作業だ」と池田名誉会長
▼人生の壁を破るのは真剣な祈りである。それはまた、人間の可能性の扉を開くカギともいえよう。祈りという"強き一念"に限界はない。(星)