PTG

 PTG(Posttraumatic Growth)=心的外傷後成長
 1995年の阪神・淡路大震災を契機にPTSD(心的外傷後ストレス障害)という言葉が広まってきました。これは、「天災・事故・犯罪・虐待などの命が脅かされる出来事に遭遇したことにより、強い精神的衝撃が原因で、著しい苦痛や生活機能の障害をもたらしているストレス障害である。」と定義されます。フロイトが発見したと言われています。
 心的な外傷を生じさせるような大きな事故や事件を体験すると、多くの人がPTSDを引き起こすように報道されますが、アメリカの研究では、PTSDの発症率は30〜50%で、50〜70%の人は発症しないのです。これに注目した研究者がPTG(心的外傷後成長)という考え方を提唱し、「困難な人生の苦しみが、人を変革させ、大きく成長させる。」と主張しました。また、「人間にはトラウマからの回復力がある。」として、それをレジリアンスと呼んでいます。ようやく、心理学が、人間の弱さから強さに目を向ける時代になってきました。西洋には「逆境は人を賢くする」という諺があり、明治の人はそれを「艱難汝を玉にす」と訳しました。これこそがPTGそのものだと思います。

 創価大学通信教育部 学光1月号 ことばの散歩道より

 12月4日と7日に提出したレポートが26日に返ってきました。
 日本経済史はA、政治学史はBでした。

 いよいよ 2016年 良いお年をお迎え下さい。