現在に全力投球

 心配には「過去系」と「未来系」の2種類がある、と詩人の谷川俊太郎
▼「すんだことにくよくよする心配」と「まだ起こってないことにドキドキする心配」。現在は心配できない。だから、「現在に全力投球すれば、要らない心配は要らなくなります」(『谷川俊太郎質問箱』ほぼ日ブックス)
▼確かにそうだ。“ああすれば良かった”“こうすれば良かった”と後悔ばかりしていても仕方がない。未来に対しても、“うまくいかなかったら、どうしよう”と悲観や不安にとらわれ、立ち止まっていても何も始まらない。勝利に向かって、目前の課題に全力を尽くしていく。そのために必要な「希望」と「勇気」の源こそ、日蓮仏法の信仰である。
▼池田名誉会長は過日、「善き人は、自分の身に何が起きるかということよりも、自分のなすべきことをなすことに、より心を配る」(北御門二郎訳)とのトルストイの言葉を紹介し、語った。「たとえ、状況がどうあれ、私は私自身のなすべきことを断じてなす----これが、『勝ち抜くリーダー』の心である」
▼物事は“これから”こそが大事。幸福の方向へ、勝利の方向へ、平和の方向へ----自身と友をリードしゆく“全力投球”のリーダーでありたい。(糀)

 「過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(御書P231 開目抄下 )