護るべきものは「生命の家」
近づくべきものは「善なる存在」(7/8)
チアゴ・デ・メロ
世界は君一人だけではない
私は、池田氏の著作や書簡を通し、そして、実際に会って対話をして、池田氏の本質、人柄を知りました。
私の心を揺り動かし、感動に震えさせたのは、池田氏の人格から醸し出される品格、質素、かつ美しいその人間性です。
そうした人間性は、森林で絶滅に瀕している鳥類のように、今日の世界では失われつつあるように思えてならないのです。
私が、未来に生きる青年たちにメッセージを送るとしたら、どんな言葉になるでしょうか。
森の奥地に暮らす賢者であり、私自身も多くの事を学んだ、母のドナ・マリアは教えてくれました。
「良い事をする時に、ためらう必要はない」と。
悪しき環境に慣れ親しんでしまい、自分のことしか考えず、世の中は飢えた(不幸)者ばかりだと考えている青年に出会うと、私は心から悲しくなります。
目を爛々と輝かせ、常に向上を求め続ける、希望の緑野たる青春に包まれている人こそ、青年であると確信するからです。
私は、今、青年に言いたい――。
「世界は君一人だけではない」
「民衆の、より良い日常のために、まさに君が必要なのだ」
「他者のために大切な一人になりたまえ」と――。
【大白蓮華 2009-01 P14〜P21 抜粋】