1955.8.16
私の胸に去来する1955年(昭和30年)の夏、10日間で歴史は動いた。
それは、「札幌・夏の陣」と語り継がれる、歴史的な闘争であった。
8月16日から、10日間の勝負だった。
短期決戦である。
私は、夏季指導の北海道派遣隊の責任者として、388世帯という「日本一の折伏」を成し遂げた。
戸田先生は笑みを湛えながら、「大作、またやったな。日本一の大法戦の歴史を飾り残したな」と言われた。
私は嬉しかった。
◇短期決戦の第一の要諦は、「団結」である。
戦いが短ければ、短いほど、気を引き締め、結束しゆくことだ。
私と北海道の同志は、断じて戸田先生の悲願である「75万世帯」を達成してみせるとの「弟子の強き一念」で、尊く固く結ばれていた。
広宣流布の戦いで「勝負」を決するのは、人数の大小ではない。誓願を共にした「異体同心の団結」である。
◇第二の要諦は「スタートダッシュ」である。
100m競走も、号砲が鳴る、ぴんと張りつめた瞬間に、勝敗の分かれ目がある。
札幌駅に降り立った瞬間から、私の闘魂は燃えたぎっていた。
「戦いは、勝ったよ!」
出迎えてくださった方々への、私の第一声だった。
初日からフル回転である。
戦いの拠点となる宿舎に到着した時には、成果を書きこむ「棒グラフ」まで用意できていた。準備万端である。
「先んずれば人を制す」だ。
後手に回った場合、負担も。手間も2倍になる。先制攻撃の場合、手間は半分、効果は2倍である。
◇第三に、短期決戦は、中心者の「鋭き一念」で決まる。
私は「札幌・夏の陣」を前に、ひたすら祈り、智慧を絞り抜いた。
具体的な作戦に墓づき、矢継ぎ早に手を打った。
当時は通信手段も限られ、連絡の大半が手紙である。
時間との競争にしのぎを削り、全精魂を傾けて、北海道の友に手紙を書き続けた。
同志の必死の奮闘の一切を勝利に直結させるとの一念で、万全の準備を進めて、札幌に向かった。
戦いの勝利の方程式は、「忍耐」と「執念」である。
絶対に勝つという一念を燃え上がらせることである。
◇そして、最後は、智慧の戦いである。
敵を倒すまで戦い抜く、猛烈なる執念である。
「勝つべくして勝つ」ことが、学会の戦いであった。
いずれにせよ、短期決戦は、ゴールまで全速力で走り抜く以外にない。
戦いは、厳しい局面になるほど、スピードが求められる。
素早く手を打つことで、魔を打ち破っていける。会員を守っていける。
スピードのない幹部は、無責任である。臆病である。無慈悲である。
いざという時の電光石火のスピードこそ、勝利の鉄則であるからだ。
学会に臆病者はいらない!
いかなる疾風にも、御本尊を抱きしめ、いかなる事態にあっても、恐れなく厳然と立ち向かっていくことだ。
強くまた強く、正しくまた正しく、そして朗らかな人生を進みゆくことだ。
君よ、痛快に、また愉快に、連戦連勝の指揮をとってくれ給え!
【グラフSGI august 2009より抜粋】
さあ!いよいよ本番 暑い夏になりそうです。(^^)V