病原菌・本社スタッフ

 ドラッカー本の続きです。

病原菌・本社スタッフ

 大企業の弊害は、お客のありがたさを知らない本社スタッフが役員に昇進して、天動説を主張して現業部門の邪魔をしていることである。
 人事、財務、企画畑から昇進し、販売、マーケティング、物流の出身者が少ないことは問題である。
 組織が大きくなると階層が増えるから、現業部門は平社員から役員に昇格するまでに長期間かかるようになる。その中に専門職や本社スタッフの中から役員に昇格する人間が増え始めるのだ。
 本来は、本社スタッフは現業部門の業績を向上させるためにアドバイスをする役割だが、次第にあべこべになる。今では本社スタッフのつくった計画を現業部門が実行し、現業部門が実行したかどうかを本社スタッフが管理している始末である。
 ドラッカーは、大企業病にかかる理由は「企業にはスタッフ機能が必要だ」という思いこみに原因があるという。実績のない本社スタッフを役員に登用することは間違いだと言う。

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