「不動の光」で見抜け

破 邪 顕 正
「ニュースと真実とは同一物ではなく、
はっきりと区別されなければならない」(掛川トミ子訳)---
米のジャーナリストW・リップマンの言葉だ。
彼は、健全な民主主義のためにはニュース(情報)だけでは不十分であり、
人々が良識という「不動の光」で真実を見抜くべきだと説いている。
めくるめく情報の氾濫に押し流される現代日本は、
この良識という「光」が、ひどく衰弱しているのではないか?
マスコミによる情報操作・世論誘導に乗りがちな選挙行動など、その端的な表れだ。
ここ数年、国政選挙の直前になると、民主党の支持率が2倍にも跳ね上がり、
数カ月後には決まってジリ貧に落ち込むという現象が続いている。
つまり、美辞麗句を並べたマスコミでのパフォーマンスに踊らされるが、
実行力もモラルもない実態を見て、すぐ失望に変わる繰り返し。
これが有権者の政治的関心を、ますます冷え込ませる悪循環だ。
最近も、同党の議員がJR西日本脱線事故後に、
現場近くで宴会やゴルフに興じていたことが厳しい批判を浴びている。
かと思うと、党職員が地下鉄で痴漢をして逮捕された。
さらに、元党首の私設秘書が酒気帯び運転で逮捕である。
要するに「良識」がない
こんな幼稚集団が政権を云々すること自体がおこがましい。
「良識」の力を欠いた世論は、こんな者たちを時代の寵児に祀り上げてしまうのだ。
人格はどうか哲学は行動は仏法に根ざした良識の眼で、
メディアの扇動も斬り返し、権力者の偽善を痛烈に打ち破る創価運動こそ、
21世紀の「不動の大光」だ。(木下大樹)