♪返信♪

 去年の今日、U議員のお父さんの通夜があった。帰りに少し回り道をすれば妻の入院している病院がある。顔だけ見て帰ろうと病院に向かった。
 何故か花園ラグビー場付近で、道路に人が溢れて大渋滞。「何かあるんかなぁ」と思いながら、何とか面会時間の20時の5分前に病院に到着。
 4人部屋の病室(7階)には妻が一人だけで、あとの3人は土曜日であったために外泊していているとのこと。
 「顔、見たから帰るわ」と言って帰ろうとするとドーン!と爆発音が、外を見ると花火が、「さっきの渋滞、これやったんやぁ、ラッキーやでこっち(病室が)で、反対やったら見えへんかったで」と、他の部屋の患者さんや、手すきの看護師さんたちも見える方の病室や廊下へ移動しだした。
 「こんなん久しぶりやなぁ(花火も、2人でゆっくりするのも)」「明日(13日)の26回目の結婚記念日を祝ってくれてるんかなぁ?」「そうやでぇ、来年は元気で結婚祝いしょうな!」「ほんまやねぇ、がんばるね!」「これで終わりかなぁ?」「まだあるでっ!」と、約1時間ぐらい季節はずれの花火を妻と2人きりで電気を消して病室で鑑賞(面会時間は大幅に越えていたが、あちこちから帰る人でエレベーターがいっぱい)した。
 明日が27回目の結婚記念日、しかし1人で迎えることになった。また、妻が亡くなってちょうど4ヶ月になる。
 最近、竹内まりやさんの「返信」という曲がしきりに胸にしみてくる。

   ♪返信♪  (竹内まりや)
   
   大好きな ほほえみを 失った今でも
   心が覚えてる 温かいあなたの手
   残された 文字とともに・・・


   あの頃と変わらずに きらめく海には
   戻らない青春が いつまでも眠ってる
   人は皆生まれ来た 瞬間(とき)からもうすでに
   この海へ還ること 決められているけど
   夢なかば燃え尽きた あなたのぶんまで
   生きてゆく約束を 守るから見ていてね


   託された幸せを つかむことがもし
   あなたの願いなら それを探してみるわ
   淋しくて恋しくて 泣きそうな夜には
   会いに来て抱きしめて 幻でいいから
   いつの日かその胸に 戻ってゆけると
   信じればまた今日も 夕日が美しい


   読まれないこの手紙 それでも書かせて
   永遠の愛をこめた わたしからの返信
   魂に届くように