青年に語る08-10Vol.1

わが道を選ぶには まず頭上に輝く星を見よ(1/10)

ロシア・国際児童基金協会 アリベルト・A・リハーノフ総裁

 1935年、ロシア共和国キーロフ市生まれ。大学卒業後、編集の仕事を経て、61年に作家デビュー。雑誌『スメーナ』編集長などを歴任して、87年にソ連児童基金総裁。現在、国際児童基金協会総裁を務める。
 リハーノフ氏は、詩心の大地ロシアを代表する世界的な児童文学者である。日本でも、氏の作品に触れた人は少なくない。
 氏には、激動するロシア社会で翻弄される青少年に希望の光を送り続けてきた国際児童基金協会総毅という、もう一つの顔がある。
 子どもは時代や社会を映す鏡である。その意味で、氏は誰よりも今の祉会の病根を深く知る文学者といえよう。その氏の眼に、池田SGI会長の姿はどう映ったのか。21世紀を担う青年はどう生きるべきなのかを語ってもらった。

 長いので10回に分けてUPいたします。

「善は静かに進む」

 「善は静かに進む」――このロシアの諺は、善き行いは、大騒ぎをしたり、声高に主張したりはしない、という意味です。善は、静かでありながら、その評判は遠い彼方まで広まり、皆は善の訪れを待ち焦がれ、諸手をあげて歓迎するのです。
 戦火の中で反戦を訴え、人間生命を深く重んじる仏教精神を貫き、正義に殉じられた牧口初代会長。先師の精神を優秀な弟子に伝え、創価の思想が世界中に展開する姿を展望した戸田城聖第2代会長。私はこの二人に深い感動を覚えるのです。
 池田SGI会長が戸田会長と出会った1947年から現在に至るまで61年間――それは、砂漠の道のりでも、香しき花園でもありませんでした。急カーブや険しい坂の連続であり、絶え間ない危険に満ちた道のりでした。
 この10数年、ようやく、その道のりに光が当たってきました。"時"が真実を明らかにし始めたのです。
 創価思想は大きく発展を遂げ、新たな時代を迎えました。社会的な環境が整い、大規模な活動が展開できるようになったのです。
 少々遠まわしの表現をしましたが、創価思想が万民にとって極めて身近な存在になったということです。
 その土台は、日刊500万部の聖教新聞であり、雑誌、書籍、インターネット・サイト、千数百もの会館等々です。
 辛酸をなめた人間のみが、創価学会の大いなる繁栄とその指導者である池田大作氏のことを正しく評価できるのです。私もその一人であると自負しております。

大白蓮華 2008-10 P68〜P77 抜粋】