2009.05巻頭言

 青春勝利の華陽のスクラム



 乙女らの
   広布のスクラム
     美しく
   この世の舞か
      世界の夢かと


 「女性は、知能だけでなく、『心の知性』でも優れているのではないでしょうか。二十一世紀に女性が存分に力を出せる環境が整えば、より明るい未来が待っていると確信します」
 これは十年前、完成したばかりの創価大学の本部棟で、フィリピンを代表する大教育者アブエバ博士と語り合った結論である。時代の趨勢は、ますます深く女性の「心の知性」を求めている。
わが師・戸田城聖先生も、声を大にして叫ばれていた。
「人類は『女性の幸福』に焦点を定めて、歩みを変えていかねばならない。そのためにも、若き女性が確固たる哲学を持つことだ。いかなる宿命にも負けない、強き生命力を持つことだ」
私と妻にとって何よりも嬉しいことは、わが創価の女子部が明るく元気に、「華陽」のスクラムを広げてくれていることである。


 全世界
   幾百万の
     乙女らの
   幸の行進
      新世紀の夜明けか


 女子部国際部の優秀な友が自分たちで翻訳して届けてくれた貴重な箴言集に、中央アジアのカザフ民族の美しい言葉があった。
「華は世界の美。若き乙女は民衆の華」
 いま世界中で、創価の乙女は朗らかに対話の華を咲かせている。
 仏教発祥の天地インドでは、この七年間で、女子部が五倍にも拡大を遂げた。南米のアルゼンチンからも「この一年、女子部の座談会の参加者が倍増しました」と、心はずむ便りが寄せられた。
 御聖訓には「女人と妙と釈尊との三 全く不同無きなり」(P842)と仰せである。女性の生命は、不可思議なる「妙法」そのものであり、尊極なる「仏」それ自体であるとの大宣言であられる。
 勇気ある信心の乙女が一人立ち上がれば、そこから希望が生まれ、喜びが生まれる。家庭でも、職場でも、地域でも、聡明な福徳の女性があれば、未来へ確かな繁栄の陽光が輝いていくのだ。


 幸福の
   人生 築かむ
     そのために
   正義の青春
      心に光らせ


 青春は、誰人たりとも悩みや苦労との戦いである。いな、悩みのない人生など、あり得ない。悩みがあるからこそ、成長できる。苦労なくして幸福はない。それは土台のない飾りの幸福である。
 日蓮大聖人は、「法華経の師子王を持つ女人は一切の地獄・餓鬼・畜生等の百獣に恐るる事なし」(P1316)と断言なされた。
どんな不幸が襲いかかろうと、どんな邪悪な圧迫があろうと、女性が強く生き抜き、勝ち抜いていくために、仏法は説かれたのだ。
 悲しい時も、つらい時も、苦しい時も、「煩悩即菩提」そして「変毒為薬」という希望の法理を忘れてはならない。同志と共に、師匠と共に、前へ、前へ、勇気の一歩を踏み出していくことだ。
 その人が「使命の青春王女」である。その女性こそが、何があっても負けずに、どんな人も励まし包む「微笑みの幸福博士」と慕われていくのだ。あの尊き創価の母たちのように
 昭和五十四年の五月五日、私は青き海の見える神奈川文化会館で「正義」と揮毫した。脇書きには「われ一人正義の旗持つ也」と。その日、私は、居合わせた青年部のリーダーたちに語った。
 「苦難の時こそ、私は青年を育てます。嵐の時代こそ、若き力を信じ抜く以外ないからだ」。深き誓願の光を湛えていた乙女たちの瞳は、一生涯、私の胸奥から離れることはない。
 師弟の心を合致させた女性の正義の祈りで、学会は一切に勝ってきたのだ。その誓いは、今、華陽の姉妹に受け継がれている。
 ロシアの「法華経研究の母」ヴォロビヨヴァ博士は、創価の師弟を賞讃されつつ、「『仏の声』とは、仏の教えを正しく受け継ぐ、生きた人間の声に他なりません」と語られた。
 なかんずく、わが清新なる女子部の声がはつらつと響くところ、広宣流布の勝利、勝利の門は、未来永遠に快活に開かれゆくのだ。


 師弟不二
   尊き貴女は
      三世まで
   福徳積みゆけ
       幸福長者と