試練にあってこそ光る

 「悩みを抱えているのに明るい。その姿に間違いないと思ったんです」。新入会の青年の言葉が印象的だった。
▼悩みや苦労は恥ずかしいものと思う風潮。その中にあって、苦難に負けない学会員の姿が、どれほど周りの人に勇気を与えていることか。
▼池田名誉会長と対談を進めるブラジルの天文学者モウラン博士は、暗黒星雲南十字星の輝きを際立たせていることを通し語った。「私たちも、置かれた状況が暗ければ暗いほど、また、つらければつらいほど、より輝かなければなりません。暗いとき、苦しいときほど、私たちの生命の輝きを際立たせるように努めなければなりません」と。
暗黒星雲と言うと、恐ろしく聞こえるが、実は目に見える光を遮るほど集まった塵やガス。密度の高いところから、太陽のような恒星が誕生する。暗黒の場所から希望の光は放たれるのである。恒星が輝くには、物質が高温高圧の状態にならなければならない。人間も、試練にあってこそ光る。
▼名誉会長は「自分を革命することだ。自分が生まれ変わっていくことだ。新しい自分の光、人間としての輝きを出していくことである」と。苦難は、わが生命を彩る「宝」であるとの心意気で、“希望の一番星”と輝いていきたい。(高)