万代に崩れぬ民衆の城

 仙台・青葉城址に「仙台城見聞館」が今春、オープン。伊達政宗による仙台城築城の歴史、発掘調査に関する成果などが展示されている。特に石垣の修復工事を紹介する映像は興味深い。
▼石垣の勾配は50度から70度。石垣の裏には大小形状の異なる石が積まれており、雨水の排水や地震の揺れを分散吸収する機能を持つ。表に見えない裏込め石があればこそ、地震や災害に耐えることができたという。
「大廈(大きい建物)の材は一丘の木にあらず」(王褒)。大事業は必ず多くの人材の力によるもので、一人だけの力ではできない、という中国の故事だ。多彩な人材が同じ目的観に立ち、互いに補い団結することが、堅固な“人材の城”を築く要諦である。
▼石垣の修復工事には新発見もあった。今の石垣の下から別の2層が発掘され、石垣は3期にわたり築かれたことが分かった。第1期は伊達政宗の築城期。その後、政宗によって修復され(第2期)、現存する石垣は1668年の地震後に築かれた3代目という。完成した石垣は300年もの風雪を見事に超えた。
▼三代会長の激闘で築かれた創価の大城。今こそ人材が総立ちし、広宣流布へと進むことが、この尊き民衆の城を万代に崩れぬものにする礎となる。(涛)