生命の“器”に何を入れるのか?

 ある人が大きなガラス瓶を出し、拳ぐらいの石を入れた。次に、その隙間に小石を、さらに両者の隙間を砂で埋めて言った。「ここから、どんな教訓が読み取れますか?」
▼「自分のスケジュールがどんなにつまっていても何かをするための時間は必ずつくれるということです」「違います。大きい石から瓶に入れなければいけない。すなわち、大きな思想をしっかり持っていれば、小さいことは、おのずと身についてくるということです」
▼デューイ研究センターのヒックマン所長が人生の指針を示すために、創価学園生に紹介したエピソード。確かに、最初に砂で瓶をいっぱいにしてしまうと、小石や大きな石は入らない。生命の“器”に何を入れるのか――自分は「何のために生きるのか」との信念を、まず持つことだ。
▼御書には、生命の器がひっくり返っていたり、壊れて漏れるようであったり、汚れていたり、また悪いものが一緒に混ざると、どんな素晴らしい思想でも持つことはできない、と(P1071、趣意)。一人一人が確固とした生命観を確立することの重要性を説く。
▼我らの立正安国の行動は、個人の内面に崩れざる精神の柱を打ち立てること。そのための勇気の対話であり、破邪顕正の言論戦である。(川)