2010.05巻頭言

五・三「創価の母の日」万歳



偉大なる
   母に幸あれ
      和楽あれ
   広布に走る
     仏の皆さま


 「女性はひとたび関わったからには、すべてに勝利するという奇跡をもたらす」
 二十世紀のロシアの詩人ツヴェターエワは宣言した。女性の強く正しく賢き心から勝利は生まれる。
 御聖訓には、「一代聖教の中には法華経第一・法華経の中には女人成仏第一なり」(御書P1311)と仰せである。万人の成仏を明かした法華経の眼目も、女性にある。
 法華経の会座で、釈尊が男性の高弟に授けた記別は"未来世"の成仏であった。
 これに対して"今世"の成仏、すなわち「即身成仏」という妙法の極意を、師弟不二の心で、ただ一人、証明したのは、女性の竜女なのである。
 この竜女の尊極の晴れ姿に、菩薩たちの心は大いに歓喜し、妙法への絶対の確信を得た。そして三類の強敵との断固たる戦いを、師である釈尊に誓い、立ち上がったのだ。広宣流布の勝利も、源流は女性である。
 この法華経の流れに完璧に合致する人華のスクラムが、わが創価の婦人部であり、女子部である。なかんずく創立80周年を飾りゆく、学会の奇跡の大発展の中心に光り輝く太陽こそ、婦人部の皆さまである。
 初代・牧口常三郎先生、二代・戸田城聖先生と共に、私は感謝を込めて、五・三「創価学会母の日」の万歳を叫びたい。

お母さん
 誰もが心で
    涙する
  尊き母に
    仏天 護れと


 国連のチョウドリ前事務次長は、「苦労などものともせず、子どもや家族、そして社会のために善かれと行動する」女性たちを讃えられた。「人類社会は、この女性の特性があったからこそ、生き延び、存続することができました」と言われるのである。
 全人類が、女性そして母に大恩がある。母への報恩こそ「平和の文化」の光なのだ。
 日蓮大聖人は、「悲母の恩を報ぜんために此の経の題目を一切の女人に唱えさせんと願す」(御書P1312)と仰せになられた。
 世界中から、母たちを泣かせる悲惨をなくし、母と子の笑顔光る平和な社会を創る。この限りなき挑戦が「立正安国」である。
 夫や子どもとの死別など、苦難を乗り越えゆく南条時光の母を、大聖人は励まし続けてくださった。「法華経をたもちたてまつるものは地獄即寂光とさとり候ぞ」(御書P1504)とも仰せである。
 やがて母は、毅然と一家の勝利を開いた。白蓮の華は、深い泥沼の中から最も清らかな大輪を咲かせる。一番、苦労してきた母たちに、一番、幸福になってもらうために、私たちは断じて妙法を弘めゆくのだ。
 恩師は語った。「信心第一なら、何があっても慌てる必要はない。どんなことも、深く強く祈り抜くのだ。行き詰まっても、そこから本当の仏の力が出てくるのだよ」



 常勝の
  母の功徳は
    無量かな


 「日蓮よりも強盛の御志どもあり」(御書P1126)とは、大難にも揺るがぬ女性門下の勇気ある信心を讃嘆された御金言である。
 昭和三十五年五月三日の夜、草創の関西の母が、私の会長就任を喜び、大田区小林町の白宅にお祝いに訪ねてきてくださった。
 迎えた妻は「今日は池田家のお葬式です」「夫は学会にさし上げました」と語った。
 この覚悟を知った関西の母たちは、熱き涙を流しながら決意した。「関西は死身弘法の第三代夫妻と共にすべてに断固と勝利する」と。「創価学会母の日」の心とは、師弟常勝の誓いなのである。
 私たちの友人であるアイルランドの平和の母ベティ・ウィリアムズさんは言われた。
 「一人というのは巨大な数です」「まずは一人の人を救って下さい。そうすれば、その一人が他の十人を変えていくことになるでしょう」。一人の女性の勇気から、一切が変わる。母たちの快活な対話の拡大から、「立正安国」の希望の万波は広がるのだ。
 わが壮年部よ、そして、わが青年部よ、断じて勝って、この尊き母たちに晴れ晴れと創価の勝利の万歳を贈ろうではないか



 世界一
  大婦人部の
     世紀なり
  新たな波を
     更に起こせや

 何とか5月中に間に合いました。