2011.09巻頭言

折伏精神で勝ち開け!

 いつ いつも
   優れて妙なる
     声あげて
   この世の人生
    無限に はばたけ

 「深く、激しく真実を示せ」と、フランスの芸術家ロダンは言った。
 「やがて友は汝のもとに来るであろう。なぜなら、一人の人にとって深く真実である事柄は、すべての人にとって真実であるからだ」というのである。その通りであろう。
 真実を曇りなく見つめ、真実を臆さずに語り切れる人生は、清々しい。
 日蓮大聖人は明言なされた。
 「真実一切衆生・色心の留難を止むる秘術は唯 南無妙法蓮華経なり」(御書P1170)と。
 人間は皆、幸福になるために生まれてきた。勝つために生まれてきた。人を幸福にするために生まれてきた。それを妨げんとする、ありとあらゆる宿命の苦悩をいかに打開していくか。ここに万人の挑戦がある。
 どんな悲嘆のどん底であっても、必ず立ち上がれる。どんな絶望の暗闇であっても、絶対に打ち破れる。
 この究極の幸福勝利の力たる妙法を、御本仏は、全人類に惜しみなく開き示してくださったのである。
 世界が「前代未聞の大闘諍」(御書P259)に突入しゆく、まさにその時に、仏勅の創価学会は誕生した。
 「法華の折伏は、権門の理を破す」
 この仏法の正統の大精神に則り、初代・牧口常三郎先生と二代・戸田城聖先生は、民衆の安穏と世界の平和を願い、臆病な邪宗門を正しながら、折伏行を開始したのである。
 折伏――それは人間を不幸に陥れる生命の本源の魔性に立ち向かい、「折って伏せる」精神闘争である。正義が弱ければ、邪悪は増長する。それでは、永劫に民衆は救えない。ゆえに「師子王の心」で戦うのだ。
 戸田先生は、よく言われた。
 「御書に『自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり』(御書P1022)とあるのだから、本当に題目を唱えれば、折伏したくなるものだよ」と。
 一言でもよい。唱題で湧現した仏の勇気の命をもって、信心の歓喜と仏法の素晴らしさを、ありのままに語っていけば、それが仏縁となる。
 「法華経を耳にふれぬれば是を種として必ず仏になるなり」(御書P552)と仰せの通り、真剣に語った分だけ、相手の心に仏の種が蒔かれる。今は信心しなくとも、発心の芽が出て、幸の花を咲かせる時は必ず来る。
 たとえ無量の財宝を贈っても、その人を永遠に幸福にすることはできない。それができるのが折伏である。それをしてきたのが学会員である。
 第三代の私も、若き日から折伏行に徹し抜いてきた。その一切が「今生人界の思出」(御書P467)である。
 昭和三十年、北海道の夏季折伏を、私と心を一つに戦ってくれた青年は、卑劣な村八分にも負けなかった。病にも勝った。弘教は三百世帯を超え、卒寿を迎える今、笑顔で語る。
 「私は学歴も財もありませんでした。しかし人生を、折伏で勝ち開くと師に誓ったのです。折伏のお陰で万人の幸福に尽くせました。折伏の祈りは必ず叶います」
 ブラジルでは一昨年の総会で誓いを立てた一万三干人の青年が皆、折伏を達成した。誇り高き有言実行だ。
 「創価の声よ、世界にもっと響け」とは、ロシアの知性の叫びである。
 大仏法の真実を声高らかに語り、人類の常楽我浄の道を勝ち開こう!

 晴ればれと
  世界も見つめむ
    折伏
  三世の果てまで
     功徳は確かと

 9月に入りました。 台風が心配です。