苦難の時こそ成仏は決定づけられる

兄弟抄 文永12年 54歳

 心の師とは・なるとも心を師とせざれとは六波羅蜜経の文なり。
 設ひ・いかなる・わづらはしき事ありとも夢になして只法華経の事のみさはぐらせ給うべし
    (御書P1088 L15〜16)

現代語訳

「心の師とはなっても、自分の心を師としてはならない」とは六波羅蜜経の文です。
 たとえ、どのような煩わしい苦難があっても、夢の中のこととして、ただ法華経(御本尊)のことだけに専念していきなさい。

苦難の時こそ成仏は決定づけられる

 永遠にわたる福運をわが生命に築いていくために、自分の心の迷いに惑わされず、どこまでも信心第一に生き抜いていくよう教えられています。
 池田先生はこの一節を通して「苦難のときこそ、宿命転換を成し遂げ、一生成仏を決定づけることができる。大変なときに、一歩も引かずに勇気ある信心を貫き通した人が、仏の大境涯を開き、永遠の大福運を積むことができる」「すべてが自身の三世にわたる生命の勝利、一家眷属の万代の栄光となって輝いていく」と指導されています。

大白蓮華 2008-10 P98〜P99 婦人部グループ学習の参考に より抜粋】