艱難を共にすべく

 「艱難を共にすべく、富貴を共にすべからず」とは高杉晋作の言葉。人間というものは、互いに苦労しつつ前進しているときは団結できるが、目標に到達して満足すると仲間割れを始める、との意味である。いつの世にも見られる光景であろう。
法華経には「化城宝処の譬え」が説かれる。宝のある場所(宝処)を目指して隊商が旅立つ。意欲に燃えて前進するも、皆が疲れ果てたとき、導師は目の前に幻の城(化城)を現す。皆は疲れを癒やし、そこに安住することなく、再び前進を開始する。
▼化城とは人生途上の目標。宝処とは一仏乗、すなわち最高の幸福境涯を指す。日蓮大聖人は「化城即宝処」(御書P732)と仰せである。仲間と共に歩む旅路そのものが、じつは最高の人生なのだ。
▼譬えが説かれる「化城喩品」、そのサンスクリット語原典のタイトルは“前世からの人間関係”となっている。人生の目的は、とある地点に到達することではない。出会いのうちに人間としての久遠の絆を観じつつ、互いに励まし合って進む、その歩みのなかにこそある。
▼清新の秋へ――列島各地に前進の息吹が高まる。次の目標へ向けて、新たな広布の旅を開始しよう。自身の人間革命のために、創価の永遠の連帯のために。(栄)

  戸田先生
    『妙法の 広布の旅は 遠けれど
         共に励まし 共々に征かなむ』


 暑いですね。
 ありがたいことに今日は現場ではなく、冷房の効いた事務所で仕事をしています。
 まぁ、月曜日は天候にかかわらず内業が助かります。
 大阪市では本日も35度を越えて、とうとう今年の「猛暑日」が29日間となり、観測史上最多となったそうです。