生きるとは戦うこと

 生きるということは、戦うということである。
 細胞も戦っている。血液も戦っている。人生も闘争だ。社会も闘争だ。
 文豪ゲーテはうたう。
 「わたしは人間だったのだ。そしてそれは戦う人だということを意味している」
 ――私たちは、なんのために戦うのか。
 自身の幸福のためである。何があっても挫けない、自分自身を築くためである。人間革命のためである。
 また、人びとの幸福のためである。社会の繁栄と平和のためである。
 アメリカの思想家エマソンは明言する。
 「他に奉仕し、人間全体の幸福に何ものかを寄与しようという意志、それが人生の本質なのである」
 私たちは、妙法をもって、末法の一切衆生を救うために出現した地涌の菩薩である。まさに広宣流布という「人間全体の幸福」の実現こそ、私たちの使命だ。
 戦う限り、勝たねばならない。絶対に勝つと決めて、戦い抜くのだ。
 勝利のためには、何よりも己自身を制覇せねばならぬ。牙をむく獰猛な敵も、所詮は自分の心の影にすぎない。
 自身に勝つのだ
 臆病に勝つのだ
 あきらめの心に勝つのだ
 怠惰に勝つのだ
 自身に打ち勝ってこそ、大いなる「前進」があり、燦然と「勝利」の陽光は輝くのだ。

【新・人間革命 陽光1 抜粋】