「最高の正しい人生」に生きる誇り

  まもなく8月14日を迎えます。その日の夜、蒲田の糀谷で行われた座談会で、戸田先生にお会いしてより、今年で満60年となります。恩師は当時、47歳。私は19歳でした。
 この運命の日、私が会場に入った時、戸田先生は「立正安国論」の講義をされていました。
 「私は、この世から、一切の不幸と悲惨をなくしたい。どうだ、一緒にやるか
 初めて接する戸田先生の謦咳でした。新しき大民衆運動の黎明を告げる一声でもあったと思います。
 私はこの日、戸田先生に「正しい人生とは、いったい、どういう人生をいうのでしょうか」とお尋ねしました。
 戸田先生の答えには、理論の遊戯や欺瞞はいささかもありませんでした。一つ一つの回答に、人間としての実像があった。まさしく、「生老病死」を超克した法華経に基づく人格であられました。
 この日この時以来、師弟不二の旅路が始まりました。そして、生死の何たるかを戸田先生より教わりました。いつしか、生死の問題を解明し、解決して実証することが自身の弟子としての責務ともなりました。
 師弟が不二となれば、無量無辺の力がわきます。師匠は、生死の根本課題を究めたうえで、皆がどうすれば力が発輝できるのか、勝利と幸福の人生を送れるのか、心を尽くし、打つべき手を打ちます。
 私は、この絶対勝利の信心を戸田先生から教わりました。戸田先生は、牧口先生から教わりました。牧口先生は、御本尊から、大聖人から、教わりました。ここに創価の師弟の血脈があります。
 師と弟子が心を合わせれば、生死の問題を解決し、この一生で、三世永遠の自受法楽の境涯を勝ち取ることができるのです。そのための仏法です。
 したがって、「生死一大事の血脈」を成就する肝要とは、どこまでも、師弟不二で民衆救済のために、広宣流布に戦い抜く不借身命の信心しかありません。
 かつて私は不惜の闘争を誓いあった共戦の友に贈りました。  

   仏法の
      創価の原理の
       師弟不二
     生命の血脈
       君等にあるなり

 いよいよ世界広宣流布の燦然たる第二幕が開かれました。世界中に生死一大事の大法の血脈が流れ通う時代が到来しました。一切はこれからです。
 生死一大事の血脈を地球上に流れ通わし、誰もが「生も歓喜、死も歓喜」の境地に遊楽しゆく世界を目指していく。これ以上の「正しい人生」はありません。
 人類の境涯を常楽我浄へ高めていく創価人間主義の前進を、世界が待望しています。創価の師弟の勝利を世界が見つめています。(完)

大白蓮華 2007-8 生死一大事血脈抄講義 抜粋】