大衆とともに

 英国で1968年に、労働党内閣を倒すクーデターが計画され、そこに、第2次大戦の英雄であるマウントバッテン卿が関与していたとされた。しかし、彼は、民主主義を何より尊重するエリザベス女王の説得により、その企てを諦めたという。
◆「民主主義(デモクラシー)」の語源は、ギリシャ語の「デモス(人民)」にある。一部の権力者が国のあり方を決めるのではなく、国民が国のあり方を決めるのだ。政治の主役はあくまで国民である。
鎌倉時代に生きた日蓮大聖人は、為政者を諫めた「立正安国論」で、「くに」という漢字を書く際に、部首の「くにがまえ」の中に「民」という字を使っている。民主主義という概念がなかった時代に、民衆を中心に国を捉えていたことに驚く。
公明党創立者である池田大作創価学会名誉会長は、党の前身である公明政治連盟の第1回全国大会であいさつし、「あくまでも民衆の政治連盟として」「大衆に直結していってもらいたい」とし、党の原点である「大衆とともに」の立党精神を示された。
◆今、一部マスコミが、公明党の先行きが不透明だと報じているが、「大衆とともに」という不動の指針がある限り、党の未来に行き詰まりなどない。(正)

 2023.11.24付 公明新聞 北斗七星より